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ラスベガスの不動産市場に異変?差し押さえ増加と賃料下落の最新動向(2025年8月・9月)

  • 執筆者の写真: AKIVARK
    AKIVARK
  • 9月18日
  • 読了時間: 8分

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Researcher/ REALTORⓇのSaoriです。

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2025年後半に入り、米国での差し押さえ物件が増加傾向にあり、特にFHAローンやVAローンといった、頭金が少なくても組める政府系ローンの滞納が増えているようです。

頭金が少ないということは、ローン金額が物件価値に対して大きな比重をしめすため、物件価値がさがると、ローン金額の方が多くなることにつながります。(いわゆる"逆ざや"ですね)


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全米の中でも、特にネバダ州ラスベガス周辺の不動産市場で、新たな動きが見られます。

差し押さえ活動の増加と賃貸市場の停滞が顕著になり、市場参加者や住民にとって見過ごせない状況が続いているそうます。今回は、最新のデータをもとに、ラスベガスの差し押さえとレンタルマーケットの現状を深掘りします。



差し押さえの波が再び?ネバダ州が全米トップに

2025年8月の全米差し押さえ活動は、前月比でわずかに減少したものの、前年比では18.1%の増加を記録しており、一部の市場で継続的な上昇圧力が存在することを示唆しています。

この中で、特に注目すべきはネバダ州です。


2025年8月には、ネバダ州が全国で最も高い差し押さえ率を記録しました。具体的には、住宅ユニット2,069戸に1戸が差し押さえ申請に直面しています。これは、サウスカロライナ州やフロリダ州を上回る結果です。


ラスベガスが位置するクラーク郡も、ネバダ州内で差し押さえ件数の多い郡として挙げられています。実際に、2025年6月にはクラーク郡で約1,290件の住宅ローン滞納通知が発行され、これは前年同期比で28%の増加となります。特に一戸建て住宅の滞納が多く、6月だけで約200件が発行され、前年同月比で32%増加しました。


さらに、2〜4ユニットの小規模多世帯住宅では、2025年第1四半期の住宅ローン延滞率が2.02%に達し、住宅タイプ別で最も高い水準となっています。これらの数字は、地域的な圧力が高まっている可能性を示唆しています。


賃貸市場の停滞と賃料の下落傾向

差し押さえの増加と並行して、ラスベガスの賃貸市場も大きな変化に直面しています。2025年9月時点で、賃料の延滞やレンタルマーケットの停滞が顕著になっており、賃料の下落傾向が続いています。


• 2025年6月、ラスベガスの賃貸市場では、前年同月比で4%の賃料低下が報告され、これは全米で2番目に大きな下落幅でした。

• 2025年8月のデータでは、前年同月比4.2%の賃料低下を記録し、2022年のピーク時からの下落が続いています。


この賃料低下の背景には、住宅供給の増加、人口の成長鈍化、経済的不確実性などが影響しています。特に、観光業の低迷や高い住宅価格が地元住民の購買力を圧迫し、賃貸需要の減少につながっていると考えられます。


ラスベガスの住宅市場は、供給過多と需要減少により、価格の下落傾向が続いており、住宅価格が高騰し、地元住民にとって手が届きにくくなっている状況です。


興味深いことに、2025年6月のデータでは、ラスベガスの一戸建て住宅の賃料成長率が前年同月比で2.0%となり、他の主要都市と比較しても高い水準を維持しているという側面もあります。これは、賃貸市場全体の中での特定の住宅タイプやセグメントが異なる動きを見せている可能性を示唆しています。


この背景には、投資物件の多さも関係していると思われます。ラスベガスの経済の低迷により賃料を支払うことができないテナントが増え、投資物件のオーナーが住宅ローンの滞納につながっていることも考えられます。


投資を考えている方ー今後の見通し

ラスベガスの不動産市場では、住宅価格の手頃さや貸付条件の問題が、一部のエリアに依然として影響を及ぼしています。2025年末に向けては、金利やインフレ、雇用などの経済指標を注視することが、今後の差し押さえ動向や賃貸市場の変化を予測する上で重要です。


一方で、ラスベガスの物件価値が停滞する中、リファイナンスの実行も難しくなっています。居住用物件は手頃な価格で購入できる機会が期待されますが、投資用物件の場合は購入価格が抑えられても、テナントに関連するリスクを考慮する必要があります。


ただし、市場がクラッシュするかどうかは、まだ見極めが必要です。近年の審査基準の厳格化により、住宅ローンの滞納が目立つのはFHAやVAローンに偏っており、通常の「Conventional」ローンについては、まだ低い水準にとどまっています。


今後、借り手はローンを保有している金融機関と調整しながら返済プランを立てて対応していくため、滞納しているすべての物件が直ちに差し押さえになるわけではありません。


投資家や金融機関は、全米の差し押さえデータ(デフォルト通知、競売予定、銀行による物件差押え)を活用し、ローン不履行の傾向を監視することで、市場リスクを評価し、投資機会を見極めています。

ラスベガスの不動産市場は現在、多くの変動要因に直面しており、今後のアメリカ不動産市場の動向にも影響を及ぼしていく可能性があります。今後も動向を注視していきましょう。



【参考記事】


📰 延滞に関するSource

  1. United States Real Estate Investor(2025年8月17日)

    • ラスベガスにおける住宅ローンの延滞率が上昇しており、特にFHAローンで顕著な増加が見られます。 United States Real Estate Investor

  2. Mortgage Bankers Association (MBA)(2025年5月13日)

    • 全米で住宅ローンの延滞率が上昇傾向にあり、特にVAローンでの延滞が顕著です。 MBA

📉 レンタルマーケットの停滞に関するSource

  1. Investopedia(2025年9月16日)

    • ラスベガスを含む都市で賃料が前年同月比で4%以上低下しており、これは全米で2番目に大きな下落幅です。 Investopedia

  2. The Wall Street Journal(2025年7月7日)

    • 初めて住宅を購入する人の数が減少しており、これにより賃貸市場への需要が高まっています。 Wall Street Journal

🔍 市場の今後の見通しと投資家への影響

  1. The Wall Street Journal(2025年7月7日)

    • 高い住宅価格と住宅ローン金利の上昇により、多くの人々が賃貸市場にとどまっており、これが賃料の上昇を引き起こしています。 Wall Street Journal

  2. The Wall Street Journal(2025年1月24日)

    • 住宅ローンの延滞が増加しており、特にFHAローンで顕著な増加が見られます。 Luxury Las Vegas


ローンオフィサー、秋場は、安定した、下がりにくいエリアへの投資や購入をおすすめしています。

また、こうした市場の変動に対応するために、頭金は無理のない範囲で20%以上を計画することをおすすめしています。


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