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【米国不動産 今がクラッシュするかどうかの瀬戸際? 】 その1より、続きです。
ここでは、【販売在庫増に潜むクラッシュの可能性】をお伝えしておきたいと思います。
最近発表されたForbearance(住宅ローン支払い猶予措置)の件数から、
潜在的な販売在庫が存在している
ことがわかってきました。
この表はBlack Knight社調査による、2021年8月のForbearanceの件数です。
Forbearance 175万件
Forberance中のオーナーは、然るべき書類を提出をしてローンの支払いを猶予してもらっています。
猶予であって、免除ではないことを抑えておきましょう。(いずれ支払いの義務はあるということです。)
その猶予措置も、9月いっぱいで終了です。
ローンを抱えている金融機関の意向やファイナンスの状況によって、いくつかのシナリオが考えられます。
1.Standard marketに売り出して、売却+完済する
2.返済計画を見直して自宅や物件保有を続ける
3.返済に滞りShort sale ,Foreclose Saleの選択肢へ
Forberanceがすべてのローンに占める割合は3.3%ですので、すぐに影響が出るとは考えられません。
しかし、経済状況などが不安定な中ですので、「潜在的な在庫」として考えておく必要があるでしょう。
各報道では、"販売在庫不足によって価格高騰"となっていると言われています。
では、適切な販売在庫とはどれくらいでしょう?
全米不動産協会は、
安定した不動産マーケットとしての販売在庫
=適正なマーケット維持
およそ6か月
という判断基準を持っています。
2021年8月現在ですと、6か月を維持する戸数は、
およそ327万戸が望ましいレベル。
しかし、実際の販売在庫は153万戸
およそ、半数です。
現在望ましいレベルより、185万戸不足している
コロナ前はどうだったのでしょう?
年5%上昇レベルだった2017-2019年の販売在庫は、
200万戸前後
2017-2019年レベルと比較して 依然約53万戸減
先ほど、販売在庫 6か月 327万戸が望ましいレベル、実際の販売在庫は153万戸とお伝えしました。
これに、Forbearance 中の175万戸を足してみましょう。
販売在庫 153万戸 + Forbearance中 175万戸 = 328万戸
現在の潜在的な販売在庫総数 328万戸 ⇒ 6か月の販売在庫と同レベル
と、とらえられます。
しかし、Forberanceの全戸数が売却されるわけではありません。
例えばForbearance の30%が売却されると仮定すると、潜在的な販売在庫は
175万戸 X 30% = 約53万戸?
ということになります。
現在の販売在庫数に足してみましょう。
販売在庫 153万戸 + 53万戸 = 206万戸
ほぼ2017-2019年レベル
したがって、
Forberaranceが終了する10月以降、2017-2019レベルに販売在庫が増加する可能性
がでてきます。
このシナリオの場合、
2021年秋から冬にかけ、エリアによっては2019年レベルに価格が下落する可能性
リーマンショック後の4-60%価格下落よりは緩やか?
価格下落の可能性 15%-20%?
例 $350,000 ⇒ 15%下落 $297,500?
参考ですが、
例年冬のマーケットでは、夏の活況期に比べて、約10%の価格下落
がみられます。
下落レベルから考慮すると、コロナ前の一時的な冬のマーケットとなる可能性があります。
現在順調なエリアも、価格の停滞や販売在庫への影響は少なからず出てしまうかもしれません。
次は、各機関の予想より、クラッシュするかどうかの可能性を探りたいと思います。
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*あおり記事ではありません【米国不動産 今がクラッシュするかどうかの瀬戸際? 】 ―その3ー
【各機関の予想よりクラッシュするかどうかの可能性】
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